語彙がたくさんあるクセに、会話がなくオウム返し。(7~8歳くらいまで)
息子の場合、言葉を覚えること自体には何の不自由もありませんでした。ほとんど、一度耳にした言葉は一発で覚えていっていました。
それにも拘わらず、その言葉を発するのはおうむ返しないしは無意味な独り言で、会話の中で使われることは全くありません。
驚くことに、息子の場合小学校に入学する段になっても、まだ自らの意志で「いや」の一言を言ったこともありませんでした。
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ギャグやお笑いが大好きなクセに、「これは冗談だよ」と断わらないと冗談が通じない。
この手のタイプの子供に「冗談が通じない」のはよくあることです。「冗談」は言葉による高度なコミュニケーションの象徴みたいなものですから、言葉によるコミュニケーションの苦手な人種にこれは当然の現象です。
ところが息子の場合、お笑い番組が大好きで、実に楽しそうに見ているのです。
にもかかわらず、私が彼に冗談を言うと、それが気づかないか、気づいた時は「お父さん、それ冗談?」と確認してから笑ったりしています。
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誰も気づかない海の生き物を驚く目ざとさで見つけるクセに、目の前にある捜し物に気づくことができない。
「本当にそんなものが見えるの?」と聞き返さずにはいられない、普通は誰もそんなものの存在に気づかないだろうと思われるものを目ざとく見つけだす能力があるにもかかわらず、目の前に置かれている探し物に全く気付くことができないことがしばしば。
多分注意力のバランスが一般人とは全く違うのでしょう。
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歴史上の人名や肖像画・肖像写真を覚えることは大得意のクセに、幼稚園・小中高校とクラスメイトの顔も名前もほとんど覚えていない。
歴史・文化に登場する人物名や肖像画・肖像写真などを覚えることは非常に得意なのに、幼稚園から高校に至るまで、クラスメイトの顔や名前を覚えることがほとんどできません。
ごく親しいほんの数名を覚えるのみで、それもしばしば顔と名前が一致しません。
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温泉の男女入れ替えが一晩ごとに行われることをよく知っているクセに、毎日風呂を造りかえていると思い込んでいる。
小学校4年生の頃です。海の生物採集の定宿としていたホテルの温泉が一晩ごとに男女入れ替わることについて、それまでさんざん利用してどちらのお風呂も隅々まで熟知していたにもかかわらず、毎日お風呂を造り替えていると思い込んでいることに驚きました。
「暖簾を入れ替える」=「ルールを変えただけ」という発想がないのです。
「不思議の息子」の不思議な現象
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高校の数学をなんとかやりこなすクセに、硬貨・紙幣の金額を計算したり時間を計算するのに大苦戦。
いくつか原因が考えられます。お金の場合、「円」という単位がつき、額面の違う硬貨や紙幣があることから、数学に用いる単位も形もない抽象的な「数字」と同じものとして扱うことができないのかも知れません。
時間についても同様です。おまけに、時間の単位は「量」を表す場合と「位置」を表す場合があることも理解を難しくする原因の一つのようです。
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高校の数学をなんとかやりこなすクセに、1mと1㎞の距離感の違いを認識していない。
これも小学校の高学年時のことです。道路標識に「○○まで0.6㎞」とあったので、息子に「0.6㎞は何mか」と問うと「60㎝」と答えました。
単に単位を理解していないとか覚えていない、ということではなく、長さや大きさに対する実感、イメージが全く身につかないのです。
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「何をどうすると、これがこうなる」と因果関係の説明が大好きなクセに、現実の歯車の組み合わせがどう動くかは予測できない。
本で読んだりして物理的なこと、化学的なこと、生物的なことなどで因果関係を知り、それを解説するのが大好きです。
にもかかわらず、目の前の大きさの違う2個の歯車を噛み合わせて一方をある方向にある速さで回すともう一方がどちらの方向にどのくらいの速さで回る…というような因果関係は、実際に回してみなければ、頭の中でイメージすることはできないようです。
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言葉によるコミュニケーションが不自由なクセに、外国語大好き、英語が得意科目。
不思議なことに、中学校で英語を習い出すや否や英語大好きになり、同時にyou tube等で日本のアニメの南米やヨーロッパでの吹き替え版を見て、スペイン語やハンガリー語など外国語への興味大ありです。
中学・高校を通じて最も得意科目は英語・古典・漢文です。
それでも、生活の中の日常会話能力(もちろん日本語の)は高校生になっても小学生以下です。
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中学でただ一人表彰されるような作文能力があるクセに、会話の能力は5歳児なみ。
語学と同様、作文(もちろん日本語の)も得意の一つです。高校生になって、現代国語の成績は彼が通っている学校、クラスの中でも非常に良い方です。
それでも、生活の中の日常会話能力(もちろん日本語の)は高校生になっても小学生以下です。
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